ヒューマンライフコード株式会社
代表取締役社長 原田雅充 様
にお話を伺いました。
原田社長について
旧通産省工業技術院生命工学工業技術研究所を経て、岐阜大学大学院生物資源利用学(遺伝子工学)を修了し、日本化薬(株)創薬研究本部に入社。アムジェン(株)にて臨床開発業務に従事する傍ら、東京大学医科学研究所分子療法研究分野にて急性白血病に対する新規薬物送達システムの開発研究を担当、米国血液学会などでの口頭発表、米国血液学会誌Bloodの筆頭著者として論文掲載。セルジーン(株)にて血液がん治療薬の自社販売体制を構築し、市場導入の成功に貢献。その後、起業を決意しニューヨークへ、MBA取得。シンバイオ製薬(株)執行役員、営業・マーケティング本部長を経て、2017年4月にヒューマンライフコード(株)を設立、グローバルでの業務経験に加え、バイオテックに必要な3要素(研究開発・マーケティング・経営)をすべて経験。
- 貴社の事業内容についてご説明をお願いします
- 周産期産物(臍帯など)由来の再生医療等製品の開発、及び細胞分離抽出機器の開発・販売を行っております。具体的には、再生・修復医療分野に対して、アカデミアからの有用なシーズを活用し、一日でも早く産業化につなげるというのがヒューマンライフコードのビジネスモデルとなっております。
年齢を積み重ねると、主に外部環境のストレスの蓄積から細胞の免疫や炎症修復力が低下し、疲れやすくなったり、ひいてはがんや自己免疫疾患など様々な病気の発症に関連することが科学的に証明されています。ヒューマンライフコードは、患者さんとそのご家族のより豊かな生活(“ヒューマンライフ”)を創出するために、我々が生まれながらにして持っている炎症免疫の鍵となる細胞を、炎症性疾患を持つ患者さんへ安全に“つなげる”(“コード”)という事業を展開します。5年以内には第一号となる製品を上市すると共に、原材料の入手から患者にお届けするまでの健全な供給サプライチェーンを構築し、10年以内には再生修復医療に対する次世代の治療技術につながるアカデミアとの共同研究、患者さんへのサポート事業の支援など、販売から得た利益の一部を社会に還元していく新しい循環モデルを構築し、世の中から信頼される会社に育てていきたいと考えています。
現在、再生医療に使われる細胞は、主に人間の骨髄から作られる為、大変高価でその殆どを海外からの輸入に頼っております。ヒューマンライフコードでは、廃棄物として処理されている臍帯を活用するため、国産で調達でき、かつ、より安価に製造することが可能となります。この臍帯から細胞を採取・保存する技術を生み出した東京大学医科学研究所よりノウハウ及び知的財産の継承を受けます。
安価で安定的に国内生産可能というこれまでの再生・修復医療の常識を覆す画期的な国産の供給インフラを構築することで、アジア地域を中心とする各国の供給インフラをも構築すると共にグローバル開発を展開して参ります。
- 貴社の考える再生医療の将来像について教えてください
- 病気になってからというより、病気になる前の段階(フレイル)が、我々が健康を維持するために持っている細胞が活用できる本来のポジション(将来像)だと考えています。
つまり、病気の一歩手前、脆弱になった段階で健康を維持する機能が保たれたフレッシュな臍帯由来の細胞を投与することで、健康な状態を1日でも長く保つことができるのではないかという仮説を立てています。
フレイル(及び類似疾患のサルコペニア)の適用は現時点では保険病名ではありませんので、きちんとしたエビデンスを慎重に積み重ねていき、その医療上の有用性を検証する事がヒューマンライフコードの使命だと考えております。
第一号の製品は、日本の新たな法律の枠組みを活用して、早期の保険収載を目指しますが、その次のステージとしてはアジアへの展開を視野に入れております。
スピードを重視し、保険病名がついていないフレイル(及び類似疾患のサルコペニア)について、日本だけでなくアジア共同型の臨床研究を展開する可能性を検討しています。
- 貴社の求める人物象について教えてください
- 再生・修復医療に特化しておりますので、先ずはこの分野に興味を持っている方が前提になると思います。
再生・修復医療の将来性を感じ、その社会的意義の大きさにやりがいを見出して、よりよい世の中に自らがドライバーズシートに乗って変えていきたい、という情熱と志を持って頂ける事が大事です。
スタートアップの会社ですし、なおかつ再生・修復医療という国策としても大きな期待を寄せられている成長産業になりますので、成長意欲の旺盛な方、リスクを取って新しい分野を開拓していこうという挑戦心に溢れる方がヒューマンライフコードに向いていると思います。
将来のアジアへの展開の際に、英語力が必要になって参りますが、その段階までにはまだ時間が有りますので、学習意欲の有る方であれば今完璧に備えていなくても問題ございません。
- 貴社への応募を希望している候補者の方へのメッセージをお願いします
- 我々にはエベレストのように高く険しい道が待ち受けています。それでも幹細胞という生物資源を利活用し、患者さんとそのご家族のより豊かな生活のために、という揺るぎない“志”が心の底から湧き上がっているからこそ、挑戦できていると思っています。そして、従業員を預かる経営者は、“自分の人生を大切に考えられる”人でなければならないと考えています。自分の人生も大切に考えられない人は、他人の人生を大切に考えることなどできるはずがないからです(=人を大切にできない)。この記事を読んで下さっている方の中には、自身の人生をどのように過ごしたいか考え、大きな決断を前にしていらっしゃるかもしれません。世のため人のためと自らの“志”(内から湧き上がる魂からの叫び)を信じ、それを成し遂げるために、まずは具体的な行動に移していただきたいと思います。“経験こそ最大のインセンティブ”、と捉えて新しいことに果敢にチャレンジしていただきたい。そして、目標が高く険しい山であればあるほど、その頂まで乗り越えた時の充実感も計り知れないほど大きいこと、そして更なる成長に確実につながることを確信をもってお伝えします。
ご応募をお待ちしております。
ヒューマンライフコード株式会社 会社概要
会社名 | ヒューマンライフコード株式会社 (英名:Human Life CORD Japan Inc.) |
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オフィス所在地 | <本社> 〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1丁目9番10号 上野ビル5階 <産学協同研究室> 〒466-8560 名古屋市昭和区鶴舞町65番地 名古屋大学大学院医学研究科 老年科学教室 ヒューマンライフコード応用細胞医療学講座 |
事業内容及び製品 | 1)医療機器輸入販売(米国系医療機器メーカーからの導入品) 2)再生・修復医療の研究開発(東大医科研との共同開発) |
設立 | 2017年4月5日 |
資本金 | 1,216,999,500円(2020年8月時点) |
特徴 | ■米国医療機器メーカーからの輸入品を販売し、設立第1期目より売上計上。商社と販売提携し、全国販売網を構築。 ■再生・修復医療領域で開発中の急性GVHD(移植片対宿主病)に対し、現在東大医科研によるP1実施中、2022年薬事申請の予定。順次、適応拡大も計画。廃棄物として処理されているヒトの臍帯から細胞を効率的に採取する事に成功、国産の原材料であるため、より安価に安定供給が見込める画期的な開発候補品を有します。 |
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